大会のみどころ

2016年5月14、15日と第2回日本ユース選手権ボルダリング競技大会が、昨年と同じ鳥取県立倉吉体育文化会館で開催される。

© Hiroshi Yasui

この大会は2015年の世界ユース選手権よりボルダリングが正式種目として採用されるにあたり、国内でのユース世代のボルダリング種目代表選考大会としてスタートした。

昨年の大会では、先日のワールドカップ重慶大会で初優勝を飾った楢崎智亜や、既にワールドカップで活躍している野中生萌が優勝している。国内のボルダリング種目の選手層はユース世代に渡るまで非常に厚く、今年の大会の優勝者が近い将来に世界の舞台で活躍することは間違い無いだろう。

© Hiroshi Yasui

また今大会では予選の競技方式として、コンテスト方式が採用されていることも特徴である。この方式はカテゴリーごとの参加人数によって決められた制限時間内に予選課題として用意された8課題をどれだけ登れたかで順位が決まる。各課題のトライは5回までと制限されており、各選手は他の選手が登っている様子を見ることが可能ではあるが、同じように登れば完登できるとは限らないのがボルダリングの醍醐味でもあるため、独自の戦略性も重要となる。

個々の選手が持てる力をすべて発揮した上で各世代の優勝を勝ち取るのは誰になるのか、期待したい。

ジュニア

男子では4月に開催されたワールドカップ加須大会にも出場した、亀山凌平波田悠貴武者知希らが注目される。また日本選手権でも上位に入り地力のある野村真一郎大髙伽弥飯田譲ら多くの有望選手がエントリーしている。

女子では同じくワールドカップに出場した、大場美和大河内芹香田嶋あいか錦織美里が出場する。また国際競技経験も多い義村萌中村祐香梨にも注目したい。

ユースA

男子では勢いのある原田海楢崎明智中村颯人がこの世代のリーダーとして存在感を発揮してくれるだろう。

女子も代表経験のある戸田萌希高田こころ清水夏子古川日南子菊沢絢中村真緒倉菜々子と選手層は厚い。

ユースB

男子は昨年のワールドユースやアジアユース選手権にも出場した小西桂西田秀聖を中心とした展開になるだろう。

女子はボルダリングジャパンカップでのファイナリスト、伊藤ふたば樋口結花曽我彩乃菊池咲希らがどこまで迫れるかがみどころとなる。

ユースC

男子では前田健太郎抜井亮瑛川又玲瑛安川潤田中裕也吉田智音らが公式大会での実績があるが、まだ知られていない選手がいきなり優勝する可能性も大きい。

女子ではすでに実力も実績も重ね始めている森秋彩が注目選手の筆頭だろう。今年のボルダリングジャパンカップで準決勝に進んだ工藤花松藤藍夢青柳未愛らの活躍にも期待したい。