大会のみどころ

2016年の日本選手権は日本ユース選手権リード競技大会と併催となり、印西市松山下運動公園体育館でおこなわれる。
6月のリードジャパンカップと共に、リード種目の日本代表選考大会でもある本大会は、国内のトップ選手が一同に会する大会として期待が高まっている。

日本選手権の歴史は古く、1989年より国内最初の人工壁の大会「大倉カップ」として開催されたのがはじまりである。その後、複数回にわたる中断などをはさみながら、今年2年振りの復活となる。

日本ユース選手権リード競技大会は1997年に開催された全日本学生フリークライミング選手権から続く伝統のある大会である。
国内の競技人口の増加とともに、選手の年齢層も低年齢化が進み、大会の規模も年々大きくなってきた。各選手が目標としている2020年を前にして、本年の最重要大会とも言えるだろう。

今大会は、昨年のワールドカップで上位争いを繰り広げた選手たちや、世界へ羽ばたこうと目を輝かせているユース選手、そしてチャンスがあればリード種目でも代表権を狙っているボルダリング種目のトップ選手たちの戦いに大いに注目があつまる。

女子

女子は、昨年のIFSC クライミングワールドカップで年間8位となった大田理裟を中心に混戦が予想される。2014年の大会で優勝した田嶋あいか、WCに多数参戦している義村萌廣重幸紀など実力は伯仲している。またリード種目でも代表権を獲得し、世界選手権へ弾みをつけたい野口啓代野中生萌にも注目だ。

また昨年のアジアユース選手権ユース選手権のユースB、ユースCの各カテゴリーで活躍した大場美和西田朱李曽我綾乃伊藤ふたばなど若手選手の活躍にも期待したい。

男子

男子も同様、昨年のIFSCクライミングワールドカップで年間10位となった、中野稔を中心に混戦となるだろう。WCランキングに名を連ねる是永敬一郎樋口純裕高田知尭など実力の高い選手は多い。またボルダリング種目と同様に選手の層が非常に厚いため、思わぬ伏兵が優勝する可能性も高い。

またボルダリング種目を得意とする藤井快杉本怜やユースで実績を踏んだ清水裕登田中修太田嶋瑞貴西田秀聖などの活躍も期待できる。