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2025年スポーツクライミング日本代表選手選考 および国際競技大会派遣選手選考基準

1. 権限の所在及び決定の方法

スポーツクライミング日本代表選手の選考および国際競技大会に派遣する日本代表選手を選考する最終的な権限は公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(以下「当協会」という。)にある。派遣選手の選考は、以下の基準に基づき、強化委員会が推薦し、常務理事会で承認することによって決定する。

2.スポーツクライミング日本代表チームの目標

  1. 第34回オリンピック競技大会(2028/ロサンゼルス)において金メダルを含む複数メダルを獲得する。
  2. 1.の他にアジア競技大会、世界選手権等の主要大会において金メダルを含む複数メダルを獲得する。
  3. 単種目での世界ランキング1位から40位までの成績を多くの選手が収めることにより恒久的に日本選手が世界で活躍できる場を創り出す。
  4. IFSCクライミングワールドカップにおける全種目での国別ランキング1位を目指し、国際的に「強い日本」を印象づける。

3.スポーツクライミング日本代表選手 選考基準

優先順 選考基準 選出予定人数 備考
1 パリ2024オリンピック参加選手 各選手1種目のみ選出 (強化委員会にて種目を指定)
2 2024年世界ランキング10位以内の選手(2025年1月1日時点) 優先順は世界ランキングに準じる
3 IFSCクライミング世界選手権ソウル2025 参加内定選手 優先順は世界選手権、アジア選手権の結果の順とする
4 【ボルダー、リード】
国内選考大会の上位選手
(該当種目に限る)
優先順1、2、3を除く男女各8名 同着となった場合は該当する選手達が同時に出場した直近の国際競技大会(世界ユース選手権等を含む)、ジャパンツアー等の結果の上位者から優先的に選出する
【スピード】
  • スピードジャパンカップ2025で3位以内の選手
  • IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認するスピード種目の大会において2025年選手派遣標準タイムである男子5.39秒以内、女子7.99秒以内の記録を出した選手
選考基準の該当となった選手数 対象とする期間は2025年2月から8月20日までとする

4.国際競技大会派遣選手選考基準

(1) IFSCクライミングワールドカップ2025

  1. 選考方針
    • パリ2024オリンピック参加選手及び前年の各種目の世界ランキング上位10位以内の選手を最優先に選考する。
    • 単種目でより多くの選手へ国際競技大会での優勝を目指し、シーズン途中に優先順位の入替えを行う。また、各種目国別ランキング1位獲得への貢献が期待できる選手を選考する。
  2. 国際競技大会派遣のための必要条件
    • 2025年12月31日時点で17歳に達していること(IFSCルール改定に準ずる)
    • 当協会登録選手規程に従いA選手登録をしていること
    • 該当種目の2025年国内選考大会(3)に参加すること。ただし、指定感染症への感染などの特別な事情により参加できない場合はその限りではない。
  3. 2025年国内選考大会
    • ボルダージャパンカップ2025(BJC2025):2025年2月1~2日/東京・世田谷
    • リードジャパンカップ2025(LJC2025):2025年3月1~2日/三重・伊賀
    • スピードジャパンカップ2025(SJC2025):2025年2月16日/佐賀・多久
    • IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認する各種大会
  4. 派遣選手団について
    • 国別枠
      日本以外で大会が開催される場合は、IFSCルールに従い、ボルダー男女最大6名ずつ、リード男女最大6名ずつ、スピード男女最大6名が参加できる。これは2024年日本代表選手達の2025年1月1日付けの世界ランキングの結果に基づいて最終決定される。
    • チーム構成、予算、安全面等の状況を総合的に判断し、多数の派遣が困難な大会についてはIFSCルールに記載されているaの基準の派遣枠よりも少ない選手数を派遣する場合がある。
  5. IFSCワールドカップシリーズ等への派遣選手選考基準
    種目 派遣対象大会 派遣優先順 選考基準
    ボルダー 第1戦~第3戦
    (前半戦)
    1 パリ2024オリンピック参加選手を最大1名選出 ※1
    2 2024年世界ランキング10位以内の選手(2025年1月1日時点)の選手から最大3名選出 ※1
    3 BJC2025上位選手から国別枠を満たすまで選出
    第4戦~第6戦
    (後半戦)
    1 前半戦で1~3位の成績を収めた選手から最大3名選出 ※2
    2 前半戦で6位以内成績を収めた選手を選出。
    ただし、1.2の合計選手数を最大3名までとする。 ※2
    3 2024年世界ランキング10位以内の選手(2025年1月1日時点)から最大1名選出。
    ただし、前半戦に派遣優先順2で派遣された選手を除く。
    4 BJC2025上位選手から国別枠を満たすまで選出。
    ただし、前半戦に派遣優先順3で派遣された選手を除く。
    リード 第1戦、第2戦
    (前半戦)
    1 パリ2024オリンピック参加選手を最大1名選出 ※1
    2 2024年世界ランキング10位以内の選手(2025年1月1日時点)から最大3名選出 ※1
    3 LJC2025上位選手から国別枠を満たすまで選出
    第3戦~第5戦
    (後半戦)
    1 前半戦で1~3位の成績を収めた選手から最大3名選出 ※2
    2 前半戦で6位以内の成績を収めた選手を選出。
    ただし、1.2の合計選手数を最大3名までとする。 ※2
    3 2024年世界ランキング10位以内の選手(2025年1月1日時点)から最大1名選出。
    ただし、前半戦に派遣優先順2で派遣された選手を除く。
    4 LJC2025上位選手から国別枠を満たすまで選出。
    ただし、前半戦に派遣優先順3で派遣された選手を除く。
    第6戦
    (最終戦)
    1 前半・後半戦に参加できていない2024年世界ランキング10位以内の選手(2025年1月1日時点)から選出
    2 第5戦までのWCランキングの15位以内の成績の選手を選出
    3 前半・後半戦に参加できていないLJC2025上位選手から国別枠を満たすまで選出
    スピード 全戦 1 個人最高記録の上位者から優先的に国別枠を満たすまで選出。ただし、派遣を決定する個人最高記録は派遣対象大会の30日以前のものとする。
    2 1の記録が同タイムの場合は、それぞれの2番目の記録で比べ、より速い記録を持つ選手を優先する。
    ※1 選手の事情により前半戦に参加できない場合は、代わりに後半戦での出場を認める。その場合、後半戦で優先順2の 次に優先的に参加させる。
    ※2 同順位の場合は同時に参加した大会から2番目以降の成績を比較し上位の選手を選出する。
  6. 派遣選手決定時期
    基本的に派遣選手については各大会の70日前を目処に決定し、大会開催前までに公表する。ただし、スピード等において個人記録が上回る選手がいた場合は派遣の30日前に大会派遣選手の入れ替えが行われることがある。また何らかの理由により急遽大会に出場できない場合に次選の選手が選出できなければ、該当の選手が国別枠を使用したこととする。

(2)その他の国際競技大会について

  1. アジアカップ2025
    • 2025年に開催される国際競技大会へ派遣されたまたは派遣が予定されている大会数(※1)の少ない選手から大会参加数の上限まで優先的に選出する。
    • 大会参加数が同じ選手どうしの場合は「3. スポーツクライミング日本代表選考基準」の優先順を用いて選出する。
    • 複数種目が同時開催される大会で大会参加数の上限が満たされない場合は、その大会に参加する選手からの参加を認める場合もある。その場合、該当種目の国内選考大会であったジャパンカップに参加した選手であることを条件とし、該当種目のジャパンカップの順位の上位者から優先的に選出する。
    ※1 大会開催50日前に参加が決定している大会数を用いる。また対象大会はIFSCが主催などのすべての国際競技大会とする。
  2. その他の国際競技大会は開催が決定となり次第 別途選考基準を公表し、選手選考をおこなう。

5.その他

  1. IFSCルール等が変更された場合及び大会要項の変更があった場合には、選手選考基準も準じて改定をおこなう。
  2. 選手への渡航費や宿泊費等の補助の詳細については、2025年度強化委員会予算決定後に選手へ通知する。
  3. 感染症等による大会の延期になった場合及び選考大会日程が変更になった場合には可能な限り早急に改定または特別措置を公表した上で派遣対象選手を決定する。