大会のみどころ

2009年同じ加須での開催以来、7年振りとなるボルダリング種目のIFSC クライミングワールドカップがいよいよ開幕する。

スポーツクライミングは、2020年オリンピック種目最終候補へ残るなど話題の欠かない昨今シーズンであるが、それを支えるのは、なによりも世界の舞台で緊迫感にあふれた競技を展開し、観客を魅了する選手達である。

今大会のみどころは、女子はV3を狙う野口啓代と昨シーズン途中から戦列を離れていたアンナ・ストールとの戦いであろう。これまでも長い間クライミングの歴史に残る名勝負を繰り広げてきた2人だが、加須の舞台でどのようなパフォーマンスをみせてくれるのか期待したい。そして、ショウナ・コクシーペトラ・クリングラーなどの海外の強豪勢、日本の次世代を支えるであろう野中生萌大場美和をはじめとした若手選手たちが2人とどのような戦いを繰り広げるか楽しみである。

男子は彗星のように現れ世界チャンピオンとなったチョン・ジョンウォン、ドイツのフィジカルモンスター、ヤン・ホイヤー、ロシアのルスタン・ゲルマノフを中心とした海外勢に、世界でも屈指のレベルと選手層を誇る日本勢がどのような戦いを挑むのかがみどころとなる。先のジャパンカップを制した勢いをそのままに藤井快が初優勝を狙っているのはもちろんのこと、優勝経験のある杉本怜堀創、若手で勢いのある楢崎智亜明智兄弟や緒方良行にもチャンスはあるだろう。海外勢も下記でピックアップした選手の他に、共に優勝する実力があるドミトリー・シャラフディーノフアレクセイ・ルブツォフのロシア勢、2014年の世界選手権の銀メダリスト、イェルネイ・クルーダーやオランダのベテラン、ヨルグ・バーホーベン、岩場のボルダリングでは伝説級の実績があるイギリスのタイラー・ランドマンなど数多くの注目選手がいる。

ボルダリングの大会ではこれまでも数多くのドラマがあったが、今回加須でどのようなドラマが展開されるのか是非期待して観戦して欲しい。

女子選手

男子選手