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(2/24一部改定)スポーツクライミング第6期JMSCAパリオリンピック強化選手選考基準について

1.権限の所在

JMSCAオリンピック強化選手を選考する最終的な権限は公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会(以下「当協会」という。)にある。選手の選考は、以下の基準に基づき、強化委員会が推薦し、常務理事会で承認することによって決定する。

2.第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)における強化目標及び選考方針

  1. 第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)において金メダルを含む複数メダルを獲得することを目的とし、国際競技大会で決勝進出などの経験を持つ選手を選考する。
  2. 国際競技大会においてB&L(ボルダーとリードの複合)種目またはスピード種目で世界のトップ選手達と戦える競技力を持つ選手を世界ランキング上位者または国内外の大会の上位者から選考する。

3.選手の義務

  1. 法令、当協会及び関係団体が定める規程やルールを遵守すること。
  2. 強化委員会がJMSCAパリオリンピック強化選手に対し指定した大会・合宿・練習会・研修会等に可能な限り参加すること。
  3. その他、強化選手としての自覚を持ち、強化委員会の指示等に実直に対応すること。

4.B&L種目大会等の派遣選手について

  1. B&L種目(ボルダーとリードの複合種目)の大会とは、IFSCクライミング世界選手権2023(2023年8月・スイス)、第19回アジア競技大会(2022/杭州)(2023年10月・中国)、アジア予選(2023年11月・場所未定)などの大会を指す。
  2. 派遣選手の選考
    1. 第19回アジア競技大会(2022/杭州)への派遣は、第6期パリオリンピック強化選手のランク上位選手より順に参加人数を満たすまで選手を派遣する。また次選の選手1名を補欠選手とする。さらに、本大会に参加者できる年齢は17歳以上(2006年12月31日までに生まれた)である。
      参考:第19回アジア競技大会(2022/杭州)の派遣選手数はB&L種目男女2名ずつ、スピード種目男女1名ずつ
    2. IFSCクライミング世界選手権2023の派遣について
      参考:IFSCクライミング世界選手権2023の派遣者数はボルダー、リード、スピード種目各5名ずつ
      【ボルダー・リード種目について】
      1. Sランクの選手を最優先で派遣する
      2. B&Lジャパンカップ2023で2位の選手をⅰ)に次ぎ派遣する
      3. 2023年7月10日時点で、ボルダー・リードワールドカップの両種目へ最低1大会ずつ参加した選手の中からワールドカップ順位におけるB&Lポイント※1の上位選手から参加人数を満たすまでの選手をⅱ)に次ぎ派遣する
        ※1 IFSCルールに定めたB&Lワールドランキングとは異なり、ボルダーワールドカップとリードワールドカップのそれぞれの最上位の順位1大会ずつの順位ポイント(下部参照)を加算
      4. ⅲ)までで参加人数を満たさない場合は、AランクからBランクまでの選手をランク順に選出する。
      5. また単種目の参加はIFSC枠を持っている男子ボルダーのみとする。ただし、IFSC枠保持者以外の選手が参加できることになった場合は、IFSCボルダーワールドカップの年間ランキング上位者から優先的に選出する。
      【スピード種目について】
      1. SランクからBランクまでの選手をランク順に参加枠を満たすまで派遣する
      2. ⅰ)で参加枠が満たされない場合は個人最高記録の順に参加枠を満たすまで派遣する
      3. 個人最高記録は、IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認するスピード種目の大会を対象とする。また対象となる期間は2023年3月1日から7月10日までの間とする。
    3. アジア予選への派遣は現時点では大会要項が未定である。これら詳細事項の決定後に必要である場合は本選考基準を再度改定し公表する。

5.B&Lポイントについて

  1. 「ボルダージャパンカップ」「リードジャパンカップ」の順位に準じた順位ポイントを加算し、そのB&Lポイントを用いて決定する。なお、両大会へ出場した選手のみに順位ポイントは与えられる。
    B&Lポイント = 「ボルダーポイント」+「リードポイント」
    • 順位ポイントは下部の参考を参照
    • 順位の場合は、平均値をポイントとする。
      例)3位が2名の場合は、690(3位)+610(4位)/2名で650ポイントとなる。
  2. 複合ポイントが同ポイントの場合は、各選手のボルダー、リードの両種目の順位ポイントを比べ、最高順位ポイントの高い選手を上位とする。
    【例】同ポイントが2名のこの場合では、選手Aが順位は上となる
    選手 ボルダー リード B&Lポイント
    選手A 1000pt(1位) 300pt(12位) 1300pt
    選手B 610pt(4位) 690pt(3位) 1300pt
  3. 1、2でも順位が決定しない場合は、B&L(コンバインド)ジャパンカップの順位の高い選手を上とする。

6.第6期JMSCAパリオリンピック強化選手について

  1. 第6期JMSCAパリオリンピック強化選手は2023年4月1日から2023年11月30日までの期間を対象とする。
  2. 第6期JMSCAパリオリンピック強化選手については、当協会登録選手規程に従いA登録をしている選手の中から、以下の基準により選出し、各種目において基準となる実績によって以下のようにランク分けをおこなう。
【B&L種目】

SランクからBランクの対象選手の総数は男女それぞれ最低5名とし、仮に対象選手数の総数が4名以下となった場合は、B&Lジャパンカップの4位以下の選手から順にBランクへ繰り上げを行い男女5名ずつとする

ランク 基準となる実績 選手への特典
Sランク 1)B&Lジャパンカップ2023の1位
2)ボルダー及びリードジャパンカップ2023のB&Lポイント1位
  • 第19回アジア競技大会(2022/杭州)へ最優先で派遣する ※2
  • IFSCクライミング世界選手権2023のボルダー、リードの両種目へ最優先で派遣する
  • ボルダーワールドカップ及びリードワールドカップのそれぞれへ最大2大会ずつ最優先で派遣する ※3
Aランク 3)B&Lジャパンカップ2023の2位
  • 第19回アジア競技大会(2022/杭州)へ1)2)に次ぎ派遣する
  • IFSCクライミング世界選手権2023のボルダー、リードの両種目へ1)2)に次ぎ派遣する
  • ボルダーワールドカップ及びリードワールドカップのそれぞれへ最大2大会ずつ1)2)に次ぎ派遣する
4)ボルダー及びリードジャパンカップ2023のB&Lポイント2位
  • 第19回アジア競技大会(2022/杭州)へ3)に次ぎ派遣する
  • ボルダーワールドカップ及びリードワールドカップのそれぞれへ最大1大会ずつ3)に次ぎ派遣する
Bランク 5)B&Lジャパンカップ2023の3位
6)ボルダー及びリードジャパンカップ2023のB&Lポイント 3位
  • 第19回アジア競技大会(2022/杭州)へ4)に次ぎ派遣する ※4
  • ボルダーワールドカップ及びリードワールドカップのそれぞれへ最大1大会ずつ4)に次ぎ5)6)の順で派遣する
  • ※2 複数の選手がいた場合には、ワールドカップ順位でB&Lポイントを算出し、ポイント上位の選手から順に大会派遣選手を選出する。ただし、参加大会の申込期限までの大会成績を対象とする。
  • ※3 第6期JMSCAパリオリンピック強化選手からの派遣は1大会1種目につき男女最大4名ずつとする。また対象大会は5月以降のIFSCクライミングワールドカップとする。
  • ※4 6)で参加枠を満たさない場合は、B&Lジャパンカップの4位以下の選手から順に選出する
【スピード種目】
ランク 基準となる実績 選手への特典
Sランク IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認するスピード種目の大会において、男子5. 39秒以内、女子7. 29秒以内の記録を持つ選手
  • 第19回アジア競技大会(2022/杭州)へ最優先で派遣する ※5
  • IFSCクライミング世界選手権2023へ最優先で派遣する
Aランク
  • 1) IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認するスピード種目の大会において、男子5. 59秒以内、女子7.59秒以内の記録を持つ選手
  • 2) IFSCスピードワールドカップ2023で6位以内の成績を収めた選手
・第19回アジア競技大会(2022/杭州)及びIFSCクライミング世界選手権2023へSランクに次ぎ優先で1)2)の順に派遣する(参加枠を満たすまで)
Bランク
  • 3) IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認するスピード種目の大会において、男子5.79秒以内、女子7. 89秒以内の記録を持つ選手
  • 4) スピードジャパンカップ2023 1位
第19回アジア競技大会(2022/杭州)及びIFSCクライミング世界選手権2023へAランクに次ぎ優先で3)4)の順に派遣する(参加枠を満たすまで)
  • ※5 第19回アジア競技大会(2022/杭州)の選手選考については2023年4月30日時点で最上位の記録の選手1名を選出する。
  • 記録については、IFSCまたはJMSCAが主催・共催・公認するスピード種目の大会を対象とする(2023年3月1日から7月10日までの期間)
  • 同じランク同士の選手についてはより速い記録を持つ選手を優先し選出する

7.その他

(1) IFSCルールの変更等があった場合には、選手選考基準も準じて改定をおこなう場合がある。
(2) 現在大会要項が公表されていない大会については、公表後に選手選考基準を追記する場合がある。

〈参考〉 順位ポイント

順位 ポイント 順位 ポイント 順位 ポイント 順位 ポイント
1位 1000 21位 145 41位 14 61位 4
2位 805 22位 130 42位 13 62位 4
3位 690 23位 120 43位 12 63位 4
4位 610 24位 105 44位 11 64位 3
5位 545 25位 95 45位 11 65位 3
6位 495 26位 84 46位 10 66位 3
7位 455 27位 73 47位 9 67位 3
8位 415 28位 63 48位 9 68位 3
9位 380 29位 56 49位 8 69位 2
10位 350 30位 48 50位 8 70位 2
11位 325 31位 42 51位 7 71位 2
12位 300 32位 37 52位 7 72位 2
13位 280 33位 33 53位 7 73位 2
14位 260 34位 30 54位 6 74位 2
15位 240 35位 27 55位 6 75位 1
16位 220 36位 24 56位 6 76位 1
17位 205 37位 21 57位 5 77位 1
18位 185 38位 19 58位 5 78位 1
19位 170 39位 17 59位 5 79位 1
20位 155 40位 15 60位 4 80位 1