1 権限の所在及び決定の方法
JMSCAオリンピック強化選手を選考する最終的な権限は公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会にある。選手の選考は、以下の基準に基づき、強化委員会が推薦し、常務理事会で承認することによって決定する。
2 JMSCAオリンピック強化選手の目標
- 東京2020オリンピック競技大会において金メダルを含む複数メダルを獲得する。
- 世界選手権大会及び大陸別選手権大会等で優勝し、IFSC枠を多く獲得することでより多くの日本選手がオリンピック選考大会に挑み、最大参加人数の選手を東京2020オリンピック競技大会に出場させることを目指す。
3 JMSCAオリンピック強化選手 選考方針
- 複数の種目において国際競技大会で入賞以上の実績を持つ選手を選考する。
- 国際競技大会において複合種目で戦える競技力を持った選手を国内選考大会の上位者から選考する。
- ユース日本代表選手で国際競技大会において複合種目で実績を持つ選手を選考する。
4 JMSCAオリンピック強化選手の義務
- JMSCAが定める規程やルールを遵守すること。
- 強化委員会がJMSCAオリンピック強化選手に対し指定した大会・合宿・練習会・研修会等に参加すること。
※大会スケジュールが過密であるため、すべてのワールドカップへ参加するとは限らない。現時点において、ボルダリングワールドカップについては1戦、リードワールドカップについては2戦を不参加する予定であり、該当大会については追って連絡する。
- 基本的に各大会で開催される全種目に出場すること。
- その他、強化委員会の指示に従うこと。
5 JMSCAオリンピック強化選手の特典
- 複合種目を強化するための強化合宿やワールドカップ・世界選手権等の国際競技大会等へ優先的に出場することができる。
- 選手への渡航費や宿泊費等は2018年度強化委員会予算の範囲内で最大限の補助をする。
6 第2期JMSCAオリンピック強化選手について
- 東京2020オリンピック競技大会でメダルを獲得するために公益社団法人日本山岳・スポーツクライミング協会が最優先で強化する選手である。
- 2018年4月1日より始動する。
7 第2期JMSCAオリンピック強化選手選考基準について
- 「ボルダリングジャパンカップ」「日本選手権リード競技大会」「スピード日本ランキング(2018年3月19日時点)」の順位ポイントを乗算し、その複合種目の複合ポイントを用いて決定する。
複合ポイント = 「ボルダリング順位」×「リード順位」×「スピード順位」
- 第2期オリンピック強化選手は、男女で各6名を選考する。第1期JMSCAオリンピック強化選手の中から複合ポイントが上位3名の選手については継続して第2期JMSCAオリンピック強化選手として確定する。その他3名については、第1期オリンピック強化選手であるか否かを問わず、前記確定選手を除き複合ポイント上位者3名を選考する。
- 複合ポイントが同ポイントの場合は、各選手のボルダリング、リード、スピードの各種目の順位を比べ、より多くの種目で上位となった種目数の多い選手を上位とする。
【例1】同ポイントが2名の場合
選手 ボルダリング リード スピード 複合ポイント 選手A 6位 2位 10位 120pt 選手B 10位 3位 4位 120pt ポイントが並んだ上記の2選手の場合はボルダリング、リードの2種目でより上位となった「選手A」の方が順位は上となる。また、3名以上の場合も同様である。
- 3の基準でも選手の優劣がつかない場合は、ボルダリングおよびリードの順位の乗算の少ないものを上位とする。
【例2】同ポイントが3名以上の場合
選手 ボルダリング リード スピード 複合ポイント ボルダリング・リード
順位乗算選手D 2位 10位 6位 120pt 20pt 選手E 6位 2位 10位 120pt 12pt 選手F 10位 6位 2位 120pt 60pt ポイントが並んだ上記の3選手の場合は、ボルダリングおよびリード順位の乗算の小さい「選手E」が上位となる。
- 4でも優劣がつかない場合は、過去の国際競技大会の実績等を勘案して強化委員会が推薦し、常務理事会が決定する。
8 第3期JMSCAオリンピック強化選手について
JMSCAオリンピック強化選手については、6ヶ月毎に追加及び入れ替えを行う予定である。第3期JMSCAオリンピック強化選手選考についての詳細は追って発表する。
以上