6月11日〜12日に、岩手県盛岡市の岩手県営運動公園登はん競技場で第30回リードジャパンカップが開催されました。
今年で30回目となる今大会は、今年の7月から始まるIFSCクライミングワールドカップのリード種目の代表選手選考大会として、また8月にパリで開催される世界選手権の代表選手選考大会として数少ない枠を争う厳しい大会となりました。最終的な参加選手は男子86名、女子53名。
今大会は今年岩手県盛岡市で開催される国民体育大会山岳競技のリハーサル大会を兼ねているので、予選は2名1組で左右同一のルートを同時に登るという変則ルールで行われ、準決勝・決勝は通常のIFSCクライミングワールドカップに準拠する形で行われました。
男子
男子の予選は比較的登りやすかったのか、準決勝進出者26名のうち、17名が完登という結果となりました。
準決勝は優勝候補の是永敬一郎が安定したクライミングで唯一の完登でトップ通過。昨年のリード・ジャパンカップ2位の波田悠貴が途中でまさかのフォールという波乱はありましたが、概ね実力者が順当に決勝へと駒を進めました。
決勝では昨年のワールドカップで2位という成績を収めた中野稔がかなり上部まで進みましたが、最後に登場した是永がゴール直前まで迫る素晴らしいクライミングで優勝を決めました。3位には勢いのあるクライミングで中上太斗が入りました。
© Miwako Kubota
© Miwako Kubota
順位 | 名前 | 所属 | 予選 | 準決勝 | 決勝 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 高度 | 順位 | 高度 | 順位 | 高度 | |||
1 | 是永 敬一郎 | 埼玉 | 1 | TOP | 1 | TOP | 1 | 41 |
2 | 中野 稔 | 広島 | 1 | TOP | 5 | 40 | 2 | 38+ |
3 | 中上 太斗 | 福岡 | 1 | TOP | 2 | 44+ | 3 | 36+ |
4 | 武者 知希 | 北海道 | 1 | TOP | 5 | 40 | 4 | 32+ |
5 | 大高 伽弥 | 東京 | 1 | TOP | 2 | 44+ | 5 | 32 |
6 | 島谷 尚季 | 千葉 | 1 | TOP | 4 | 43 | 6 | 32 |
7 | 原田 海 | 大阪 | 1 | TOP | 7 | 39+ | 7 | 30+ |
8 | 尾形 和俊 | 長崎 | 19 | 43 | 8 | 39+ | 8 | 15 |
女子
女子は予選の完登者が森秋彩、小武芽生の2名のみ、それを伊藤ふたば、中村祐香梨の2名が追う形となりました。
準決勝は中村が難易度の高い中間部でフォールし決勝進出を逃しましたが、その他の上位3名は安定したクライミングで、決勝へと進みました。
決勝では、小武が今大会の特徴である非常に長いルートの後半部、非常にハードなパートで力尽きてフォールしたが、その後に出てきた森がそのパートを諦めとっさにショートカットして3手先へ進み、優勝を決めました。ショートカットをしなくても小武と同高度だったため、優勝に変わりはないものの発想力のあるクライミングで会場を沸かせました。
リード・ジャパンカップにおける12歳での優勝は2001年に小林由佳が記録した13歳での優勝を上回る年少記録となります。
© Miwako Kubota
© Miwako Kubota
順位 | 名前 | 所属 | 予選 | 準決勝 | 決勝 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
順位 | 高度 | 順位 | 高度 | 順位 | 高度 | |||
1 | 森 秋彩 | 茨城 | 1 | TOP | 1 | 42+ | 1 | 43 |
2 | 小武 芽生 | 北海道 | 1 | TOP | 2 | 41+ | 2 | 40 |
3 | 伊藤 ふたば | 岩手 | 3 | 45+ | 3 | 41+ | 3 | 39 |
4 | 高田 こころ | 鳥取 | 8 | 42+ | 4 | 40+ | 4 | 36 |
5 | 義村 萌 | 三重 | 6 | 44 | 6 | 35+ | 5 | 32 |
6 | 廣重 幸紀 | 福井 | 6 | 44 | 6 | 35+ | 6 | 29+ |
7 | 栗田 湖有 | 新潟 | 13 | 41+ | 5 | 40+ | 7 | 19 |
8 | 樋口 結花 | 佐賀 | 8 | 42+ | 8 | 35+ | 8 | 19 |